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G.U.サプライヤーズが支援するNPO法人 空援隊。旧日本軍の海外戦没者の御遺骨を収容し、日本国に帰還して頂くことを目的とした非営利団体である。

2013年3月、私はサイパンで行われるという空援隊の発掘作業に参加すべく、日本を発った。目指すは、太平洋戦争下において「バンザイ突撃」があったとされる地だ。

現場ではユンボをチャーターし、腕のいいオペレーターも雇った。灼熱の太陽の下、10cmずつという薄さで地面を少しずつ掘っていく途方もない作業。しかも激戦地であるため、しょっちゅう不発弾が姿を現す。今回も70発ほど拾うこととなった。

活動を進めていく中で、米兵とみられる御遺骨を3体、収容した。米軍に連絡を取ったところ、マリアナ地域の総司令官が駆けつけてこられ、無事引き渡しとなった。

米軍が70年かけて探していた20体のうちの3体だったということで、地元の新聞にも大きく取り上げられた。

それから1年ほど経った2014年4月のある日のこと。例の3体のうち1体の身元が、DNA鑑定により特定できたとの報せが入った。是非納骨式に参加してほしいというアメリカ側のご厚意で、ケンタッキー州のパデューカ市というところへ伺うこととなった。

我々が発見したのは、ウイリアム・カーニールさんという方で、当時24歳。10人兄弟の末っ子で、幼い時に両親を亡くされた後は、一番年上のお姉さんに我が子の様に育てられたとのこと。戦争が終結した後もずっと、そのお姉さんはウィリアムさんの帰りを待ちつづけた。亡くなられる直前も、ご自分の墓の横にウィリアムさんの墓を用意し、「私が死んでから帰ってきたら、必ずここに入れてほしい」と遺されたらしい。

ドラマのような感動秘話に、現地も大変な盛り上がりを見せていた。納骨式の現場では、多数の軍人や50台ほどのバイクに加え、沿道の人々も大勢参列しての一大パレードとなった。

出発前、現地の受け入れ担当者からは「びっくりするような事を用意しているから」と言われていたので、てっきりこのパレードの事かと思っていた。そこへ、なんと市長から名誉市民賞を授与されることに。表彰されるほどの功名に縁遠かった私にとっては、なんとも嬉しいハプニングとなった。

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